プログラミング教育が必要かどうかは、親や教育関係者の間でも意見が分かれるところです。
この記事では、教育現場での取り組み、プログラミングに関するよくある誤解、プログラミング教育のメリットとデメリットについて解説します。
教育現場でのプログラミング導入状況
プログラミング教育の必修化に伴い、多くの小学校でプログラミング関連の授業が実施されています。
うちの子の小学校でも1年生からプログラミングの授業が始まります。
しかし、教員の専門性や十分な教材の不足、授業時間の確保などの課題も指摘されています。
そのため、学校だけでなく、塾やオンラインのプログラミングスクールなど、さまざまな場所で補助的な教育が実施されている状況です。
我が子が通う小学校でも1人1台タブレットが使用でき、子供たちがより積極的にプログラミング学習に取り組む環境の整備が進んでいます。
プログラミング教育に関するよくある誤解
プログラミング教育に対するよくある誤解の一つに、「プログラミングは特別な才能が必要だ」というものがありますが、これは大きな間違いです。
私はバリバリの文系で、先輩からあきれられる程プログラミングが苦手でした。
プログラミングは、基本から学べば誰でも習得可能な技術です。また、「小学生には早すぎる」という意見も見られますが、論理的思考や問題解決能力を早い段階から育てることは、子供たちの成長において非常に有益です。
さらに、「将来的にプログラマーになる以外に意味がない」という考えもありますが、プログラミングを通じて育む多様なスキルは、どのような職種においても役立つものです。
プログラミング教育のメリット
プログラミング教育は子供たちから大人までたくさんの人にとって多くのメリットがあります。
ただ、現在はAIの進化が凄まじく、正しく指示すればある程度のプログラムは自動で生成されるようになっています。将来的には、ただプログラムを書くだけの仕事は無くなると思われます。
では、プログラミングを学ぶことは無意味かというとそうではありません。
ただ単にプログラムを書く技術を習得することを目的にするのではなく、それを通じて様々な問題に対して柔軟な思考ができるようになることが大切です。ここでは、具体的なメリットをいくつかあげていきたいと思います。
論理的思考力の向上
プログラミング学習を通じて得られる最大のメリットの一つが論理的思考力の向上です。
プログラムを書く過程で、問題を分解し、それぞれを順序だてて解決していく必要があります。このようなプロセスは、論理的な手順を踏んで問題にアプローチする力を育てます。
また、エラーをデバッグする過程でも、原因を推論し、解決策を考えることが求められるため、より論理的な思考が養われます。この能力は、学校の勉強や日常生活での問題解決にも役立ちます。
私は論理的に考える癖がついたからか、人に説明するのも得意になりました。
問題解決能力の育成
プログラミング教育は問題解決能力を育てるのにとても役立ちます。
プログラミングする際には、常に目的を達成するための最適な解決策を見つけ出さなければなりません。さまざまなアプローチを試しながら、効率的で創造的な解決先を導き出す必要があります。
先輩SEから「最適かつ最短(最速)な方法を考えろ」といつも言われていました。
また、失敗を恐れずに挑戦する姿勢も培われ、この過程で得られる経験は、子供が将来直面するかもしれない実世界の問題解決にとても役立ちます。
創造力と発想力の促進
プログラミングは創造性と発想力を促進します。アプリ開発、ウェブサイトの作成、ゲーム制作など、自らの発想を具現化する過程で、創造力と発想力が自然と磨かれていきます。
また、プログラミングを学ぶことで、新しいアイデアを実現するための技術的なスキルも身につけることができ、これらの能力は将来さまざまな分野で活かすことができます。
情報リテラシーの強化
現代社会における情報リテラシーの重要性は言うまでもありません。プログラミング教育においては、ただ技術を学ぶだけでなく、情報を扱う能力も同時に向上します。
プログラムの解析や、効率的な情報検索、デジタルセキュリティについての知識など、インターネットが普及した社会で生活する上で重要なスキルを、楽しみながら学ぶことができます。
プログラミング教育のデメリット
一方で、プログラミング教育にはいくつかのデメリットも存在します。特に初心者が学習を始める際に直面することが多いこれらの問題点には、注意が必要です。以下で、プログラミング教育が持ついくつかの欠点を検討していきます。
学習に対する圧倒的な負担感
プログラミングを学ぶ過程は、学習者にとって大きな負担を感じることがあります。初めてコードに触れる人にとっては、新しい概念や言語の学習がとても難しく感じられることが多々あります。
私もプログラム未経験でIT企業に入社したので最初は苦労しました。
特に、独学で学ぶ場合、何から始めて良いかわからず、モチベーションの維持が困難になることもあります。また、学校での授業の場合も、生徒一人一人の学習スピードの違いに適切に対応できない場合、学生間の理解度の差が広がり、学習意欲の低下につながる可能性があります。
不適切な教育方法の問題点
プログラミング教育での教育方法が不適切な場合、生徒の理解を妨げ、学習意欲を損なうことがあります。教える側のプログラミングに対する深い理解や、教育における経験の不足が原因で、生徒に対して適切な指導ができないことがあるためです。
また、実践よりも理論に偏重した授業では、生徒がプログラミングの楽しさや魅力を十分に感じることができず、挫折しやすくなります。教材の選定や授業計画にも工夫が求められます。
大人でも嫌々やるのは苦痛ですよね。子供ならなおさら楽しくないと続けられないと思います。
教育格差の拡大懸念
プログラミング教育がもたらす教育格差の拡大は大きな懸念事項です。一部の豊かな地域や学校では先進的なプログラミング授業を導入する一方で、資源の限られた場所では十分な教育が受けられないことがあります。
興味関心を持っている子供達が平等に学ぶ機会が得られると良いですね。
このような状況が続くと、格差が広がり、不平等に感じる人も出てくるかもしれません。公平な教育機会の提供が求められる中、オンラインリソースやコミュニティの支援が一つの解決策となり得ますが、根本的な問題解決には至っていないようです。
デジタルデバイスに接する時間が増える
プログラミング教育は、ほとんどの場合、PCやタブレットなどを使用します。このため、デジタルデバイスに接する時間が長くなってしまう可能性があります。
長時間のPCやタブレットの画面を見ていると、視力の問題や睡眠障害、さらには運動不足に繋がる可能性もあります。この問題への対応として、学習時間の適切な管理や、定期的な休憩を取り入れ、デバイスを使わないアクティビティの採用等の対策が必要となります。
子供の視力低下や運動不足は心配ですよね。
まとめ
小学生のプログラミング教育についてはメリットもデメリットもありますが、適切な方法で取り入れれば将来役立つ力が身に着きます。
一番効果的なのは子供が興味を持って楽しく取り組める環境を準備してあげることだと思います。今は学習アプリはスクール等、プログラミングを学ぶ選択肢はたくさんあるので、子供が興味を持って取り組めるものを選ぶことが大切です。