女性SEにとって、家庭との両立やキャリアの維持など、ライフステージによって悩みはつきものです。
家事育児に積極的に参加する男性も多数いますが、まだまだ女性の負担の方が大きいと感じます。
女性SEが転職を考える時・・・
SEの働く環境は私が若手だった20年近く前に比べると当時では想像できなかった位に改善されていますが、現在もベンダーや客先に常駐して働くSEの中には激務の方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
私は若手の頃、結婚したらこの環境では働けない・・と漠然とした不安を抱えていました。
私は結婚を目前にして、SIerで働き続けることに不安を覚え、ワークライフバランス実現のために社内SEに転職しました。今は自分の予定に合わせてスケジュールを柔軟に調整でき、残業することもなく家事育児に十分な時間をさくことができています。マミートラックにはまることもなく、やりがいを持って仕事ができ、それに対してきちんと評価してもらえる環境です。
これは私が特別優れたSEだからではなく、そのような環境に身を置くことができたからです。1度目の転職でSIerから社内SEに転職する時にはなかなか上手く行かず諦めかけましたが、思い切って転職して良かったと心から思っています。
この記事では、女性SEが転職を考える理由、ワークライフバランスの重要性、理想的な職場環境の選び方、そしてキャリアアップとワークライフバランスの両立法について考えていきたいと思います。
女性SEが転職を考える理由
女性SEが転職を考える理由は多岐にわたります。技術的なスキルアップやキャリアアップの機会を求める声が多い一方で、出産や育児といったライフイベントに伴う勤務時間や勤務地の変更の希望もあります。
また、企業文化や上司との人間関係、さらには性別に基づく不平等な待遇に直面している女性も少なくありません。
新卒で働いていたSIerでは、男性は「結婚すると出世する」と言われていました。
ワークライフバランスの重要性
ワークライフバランスの実現は、仕事だけでなくプライベートな時間も充実させ、ストレスを減らし、生活全体の満足度を高めるためにとても重要です。
特に女性SEの場合、技術進化の速い業界内でのスキルアップ維持と家庭生活の両立は大きな課題です。効率的な仕事の進め方、フレックスタイム制度や在宅勤務などの勤務形態の柔軟性、休暇取得のしやすさなどは、ワークライフバランスを考えるうえで重要なポイントとなります。
女性SEを取り巻く環境
SEという職種は比較的性別による不平等は少ないと感じます。ただ、昇格のスピードを考えると、やはり男性の方が有利だと感じることが多々ありました。
しかし、社会の意識変化と共に、女性の技術職への参加を積極的に支援する企業も増えてきています。その結果、より多くの機会が女性SEにも開かれつつあります。
企業側も多様性を重んじる文化や女性が働きやすい環境づくりに力を入れており、ワークライフバランスを実現しやすい条件が整ってきていると言えます。
理想的な職場環境の選び方
理想的な職場環境を選ぶには、自身の価値観と職場の文化が合致しているかどうかを重視することが重要です。
また、技術的なスキルアップを支援する環境や、キャリアアップに必要な評価システムが整っているかも確認すべきポイントです。
育児支援制度やフレックスタイム制度など、ワークライフバランスをサポートする制度が充実している企業を選ぶことも有効です。面接時にこれらの環境や制度について積極的に質問し、実際に働く女性の声を聞くことも大切です。
制度を変えるのは簡単ではありません。譲れないポイントは明確にして妥協しないようにしましょう。
キャリアアップとワークライフバランスの両立
キャリアアップとワークライフバランスの両立は、時間管理と優先順位の設定にかかっています。
目標を明確にし、日々の業務を効率的に進めることが大切です。また、自己成長を継続するためには、オンラインコースの受講やセミナーへの参加など、限られた時間の中でもスキルアップに取り組む意欲が必要になります。
さらに、プライベートの時間を大切にすることで、仕事と生活のバランスを保つことができます。職場での支援制度や家庭を大切にすることが当たり前な雰囲気の職場かどうかも大切なポイントです。
転職活動で重視すべきポイント
転職活動を成功に導くためには、複数の重要なポイントを考慮する必要があります。
企業文化の理解とマッチング、働き方の柔軟性の確認、キャリアアップへの支援、そして女性リーダーの存在などが、自身の価値観やキャリアプランに合った企業選びに不可欠です。これらの要素を慎重に評価することで、満足度の高い転職が可能となります。
企業文化とのマッチング
企業文化とのマッチングは、転職活動において最も重要な要素の一つです。
企業のビジョン、価値観、働き方、社員同士の関係性など、企業文化は多岐に渡ります。自分自身の価値観やキャリアの目標、働き方の好みが企業文化と合致するかどうかは、職場での充実感やモチベーション、長期的なキャリア形成に大きな影響を与えます。
転職先を選ぶ際には、企業の方向性や社員の口コミ、可能であれば社員と直接話す機会を持つなどして、自分と企業の価値観が合うかどうかをしっかり評価することが重要です。
3社で働いてみて「社風」ってとても重要だと感じています。
働き方の柔軟性をチェック
近年、働き方の柔軟性は多くの労働者にとって重要な条件となっています。
在宅勤務やリモートワークの可否、フレックスタイム制の有無、育休・産休制度の実績など、自分の生活スタイルや価値観に合う働き方ができるかどうかは、転職先を選ぶ上で大きなポイントです。
特に、ワークライフバランスを重視する人や子育てと仕事を両立させたい人にとって、これらの制度や柔軟な働き方を受け入れている企業は魅力的です。転職先の企業がどの程度柔軟な働き方を支援しているかを事前に調査し、自分に合った環境を見極めることが重要です。
在宅勤務・リモートワークの可否
在宅勤務やリモートワークは、働き方の柔軟性を重視する上で欠かせない要素です。
SE職は在宅勤務可の会社が沢山あります。
通勤時間の短縮、働く場所の自由度の向上、仕事と私生活のバランスの取りやすさなど、在宅勤務やリモートワークには多くのメリットがあります。
しかし、全ての企業がこれらの働き方を支援しているわけではありません。転職先を選ぶ際には、企業が在宅勤務やリモートワークをどの程度認めているか、実際に働いている社員の声や制度の詳細を調べることが重要です。
柔軟な働き方を望むなら、そのような環境を提供する企業を選ぶことが、長期的なキャリアの満足度に繋がります。
フレックスタイム制の有無
フレックスタイム制は、労働者が自身のライフスタイルに合わせて勤務時間を柔軟に設定できる働き方です。
個々の生活リズムや家庭の事情に応じて働き方を調整できるため、ワークライフバランスの実現に大きく寄与します。フ
レックスタイム制を取り入れている企業では、社員の自主性を尊重し、効率的な仕事の進め方を推奨していることが多いです。
転職を検討する際には、このような制度の有無や実際にどの程度活用されているかを確認することが、自分にとって最適な働き方を見つける鍵となります。
育休・産休制度の実績
育休・産休制度の実績は、特に子育てをしながらキャリアを築きたい人にとって重要なチェックポイントです。
制度が整っていることはもちろん、実際に多くの社員が育休や産休を取得し、復帰後もキャリアを続けているかどうかがポイントです。
企業がどの程度育児と仕事の両立を支援しているかは、企業の働き方や社員に対するサポート体制を知る上で重要な指標となります。転職活動をする際には、育休・産休制度の有無だけでなく、制度の利用実績や復帰後のサポートについても詳しく調べることが推奨されます。
キャリアアップ支援の充実度
キャリアアップを目指す上で、企業が提供する研修制度やキャリア支援の充実度は大きな影響を与えます。
自身のスキルアップやキャリア形成のために、専門的な研修プログラムやメンタリング、海外研修など様々な機会が提供されているかどうかは、転職を考える際に確認すべき点です。
企業が社員の能力開発をどの程度支援しているかを評価することで、長期的に成長し続けられる環境を見つけることができます。
女性リーダーの存在
女性リーダーの存在は、企業の多様性や包括性、キャリアアップの機会の均等性を示す指標の一つです。
特に女性が活躍している環境を求める場合、女性リーダーが多く在籍している企業は魅力的に映ります。女性リーダーの存在は、女性社員がキャリアの各段階で直面する課題に対して理解が深く、より手厚いサポートを期待できることを示唆しています。
転職先を選ぶ際には、女性リーダーの割合や彼女たちのキャリアパスを調べることで、自身が目指すキャリア形成のサポート体制を評価することが重要です。
最後に
女性SEが転職を検討する時に重要なことを並べましたが、全てが整っている会社は中々ありません。
私は現状にとても満足していますが、ここであげた転職活動で重要なポイントの内、クリアしているのは6~7割位です。
自分の中で重要なポイントを絞って、あまり重視しない所はこだわりすぎないことも大切です。
この記事が現在の働く環境を変えたいと思っている方の参考になれば幸いです。